肩こりは温めると楽になるのだけれど・・・。温湿布を貼るのは不格好だし、かといって、カイロじゃなぁ―――、という人におススメしたい塗り薬があります。
それは、タプソールエイト。
極寒の時期に肌を露出しなければならない、駅伝やマラソンランナーが寒さを紛らわせるためにも使用するというほど、塗ると温かく感じる薬。ここでは、肩こりに効く塗り薬タプソールエイトについて紹介していきましょう。
タプソールエイトとは
タプソールエイトはわかもと製薬で製造販売されていましたが、2010年1月製造中止となり、在庫販売のみになっていましたが、現在は㈱雪の元本店に継承され製造販売されているようです。
個人で行える肩こりの治療法には温めてツラさを楽にする温熱療法があります。温感タイプの湿布や使い捨てカイロや蒸しタオル、ドライヤーの温風を患部にあてる方法があります。
しかし、患部の皮膚感覚が鈍っていて、高温になりすぎているのに気づかず低温やけどを起こすこともあります。しかし、タプソールエイトはその心配がありません。
温熱療法用クリーム、タプソールエイト
タプソールエイトに配合されている代表的な有効成分にノニル酸ワニリルアミドがあります。
このノニル酸ワニリルアミドという成分は皮膚外用薬で白 色~微黄褐色の結晶性顆粒またはかたまり状で,わずかに特異なにおいがありますが、ほとんど気にならない程度です。皮膚に温感刺激を与えて、患部局所の血行を促す効果をもっています。
ノニル酸ワニリルアミドの働きによりタプソールエイトは患部の皮膚を刺激して、血行を改善し、新陳代謝を活発化します。血行が改善すると滞留していた筋肉中の疲労物質が除去されます。
さらに、温熱効果で肩こりなどの痛みを取り除くとされています。温熱効果と言っても、実際に皮膚温度が上昇するわけではないので、低温やけどの心配はないのです。
タプソールエイトの副作用
低温やけどの心配はないのですが、タプソールエイトには薬の宿命でもある副作用が存在します。
タプソールエイトの副作用は皮膚のかゆみや痛みなどです。また、配合されている主成分であるノニル酸ワニリルアミドは相当刺激の強い成分ですから、タプソールエイトを初めて使用する場合は必ず試し塗りをしましょう。
やっぱり副作用があるのか―――と思った人へ
副作用のない薬は存在しません。
一般的には、体にとって悪影響があるものを副作用と呼んでいますが、それは完全に誤った使い方です。本来は、薬に配合されている成分の主な作用を主作用といい、あまり必要のない作用を副作用(Side Effect)と呼んでいるのです。
一般に認識されている薬物による良くない作用(ADR:Adverse Drug Reaction)は薬物有害反応と呼び副作用と区別しているはずなのですが、薬事法等の条文に副作用の語が用いられているため混乱が生じ、誤った使い方が広まったのではないでしょうか。
ですからすべての薬が体に害を及ぼす副作用(ADR)を持っているわけではありませんので、自分が使おうとしている薬がどんな副作用を持っているのかということを把握しておきましょう。あらぬ不安から効くであろう薬の使用を躊躇しなくてもよくなります。
温熱療法で肩のこりや痛みが楽になる人はタプソールエイトを試してください。温湿布と違って、目立たず効き目も上々だと思います。