真面目なようで不真面目、でもやっぱり真面目なのがこのサイト。
ということで少しでも真面目な部分をアピールするために、現役の鍼灸師兼アロマセラピストである『浅沼麻衣先生』に肩こりや鍼、アロマなどについて幅広く質問しました!
その浅沼先生との一問一答をご紹介していきますので、是非参考にしてください!
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Q1.肩こりになりやすい人となりにくい人はいるのでしょうか?Open or Close
違いはあります。骨格、なで肩、姿勢など。ただ、基本的には普段の仕事の姿勢の問題です。立ちっぱなし、座りっぱなしだと肩こりになりやすいです。
また、肩こりの部位も変化します。女性の方は夏時期肩を出すファッションの方が多いが、冷房によって体が冷えるため、肩こりになりやすいという面もあります。
他には、猫背(首)・ストレートネックは生まれつきが多く、まっすぐであると力が分散せず疲労がたまりやすく、肩こりになりやすいということもあります。
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Q2.肩こりにならないために最も重要なことは何でしょうか?Open or Close
こまめにストレッチをすることが重要です。同じ姿勢を続けている場合は、休憩時間に5分でも構わないので、腕、肩などを動かすことが重要です。
同じ姿勢でいると血行が悪くなるので注意が必要です。腕や肩を酷使していたり、同じ姿勢を長時間とっていると感じたら軽いストレッチをしたり、ゆっくりお風呂につかることが大事かと思います。
またお昼間、仕事の合間にストレッチすることも大事ですが、お風呂上りは血行が良くなり筋肉もほぐれやすいのでタイミングとしてはbestです。尚、1日1回より短い時間でも複数回行う方がいいでしょう。
※「肩こり」はあくまでも自覚症状です。患者さんには通常「張ってますね」という表現を使い、「こってますね」は単なる営業トークです。
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Q3.肩こりを治すために最も効果的な方法は何でしょうか?Open or Close
毎日の生活スタイルを改善するということが最も効果的です。特に、運動、ストレッチを行うことが有効です。
治療効果の持続を図るためには、自らの意識で運動、ストレッチをすることが大事です。
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Q4.肩こりに効きそうだけど実は効果がない治療法とは何でしょうか?Open or Close
マッサージの強度は関係ありません。強くマッサージしすぎると筋繊維が切れるため、むしろ悪影響だと言えます。
また、20分以上行うと効果は落ちてきます。マッサージチェアーやマッサージ器具はそのためにタイマー設定があります。
尚、まどろみの時間が最も血流量が多く、その時間が10~20分です。
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Q5.自分一人で肩こりを解消するためにオススメのグッズはありますか?Open or Close
市販のハンドタオルを使用してストレッチをすることが自分一人でやる肩こり解消法としては最も効果的です。
湿布はあくまでも痛みを取るだけのため、筋肉をほぐす効果はありません(湿布を貼っていると痛くないから改善傾向にあるって勘違いしている人もいます)。
尚、病院でもらう湿布にも相性の善し悪しがあります。モノによりますがかぶれたり。湿布も処方箋が必要なお薬ですから副作用がなくはないのです。市販の湿布でもかぶれる人もいます。
また、市販のマッサージ器などはあくまでも自己満足の要素が強いため、必ずしも肩こりを解消するというものではありません。
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Q6.今まで診た患者の中で最もひどい肩こりの人はどんな症状を持っていたのでしょうか?Open or Close
肩こりプラス目を充血させてくる、頭痛がある、目がチカチカする、目が充血する、腕がだるく力が入りにくい、吐き気、首の前の筋肉がこる、など・・・。
肩のだるさ重さが、頭痛や痛みに変わったり、痛みが増して行くようであればMRAの検査を受けることをおすすめします。
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Q7.ひどい肩こりの場合やめておいた方がいいことは何かありますか?Open or Close
通常の肩こりの場合は冷やさないことが大事です。マッサージに行く場合は強度、時間に注意しましょう(長ければ、強ければよいものではない)。
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Q8.マッサージ店・整体師を選ぶポイントは何でしょうか?Open or Close
分かりやすい基準としては、国家資格をもっている店に行くことです。国家資格がある場合、何か大きな失敗をしたら営業することができなくなる上、保健所の検査もあり、衛生面に関してもチェックされていますので、安全面は高いと言えます。
もちろん、国家資格が無くても腕の良い有名な人もいますが、資格がない分どこまで勉強しているか担保ができません。
また、マッサージのやりやすさ、気持ちよさに関しては、施術者と患者との相性があります。これは自分で確かめることが必要になってきますので、まずは一度行ってみるということも大事かもしれません。
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Q9.肩こりの人は、マッサージ店、整骨院、接骨院、カイロプラクティック、鍼灸院などの内、初めにどこに行ったらいいのでしょうか?Open or Close
柔道整復師がいるのが接骨院・整骨院です。ちなみに接骨院・整骨院の違いは特にありません。
接骨院・整骨院であれば保険適用となり、約350円程度からとなります(加入している保険や負担割合によって窓口負担は変わります。社保や国保の3割負担の方で約350円程度です)。
カイロプラクティックは民間で国家資格ではないため実費となります。
クイックマッサージ店などで素人が施術しているマッサージ店だと実費ですが、マッサージ師がいる店であれば保険適用内となります(尚、スーパー銭湯にあるマッサージ屋さんに行きマッサージを受けたら肋骨骨折になったという方もいます。やはり素人の施術というのは危険な部分もあります)。
鍼灸院は自治体によって違うが鍼灸の補助金が出ます(但し高齢者のみ)。また、若い人の場合ですと、鍼灸の同意書(医師であればだれでも可)があれば1525円の3割で受診できます。
ただ、同意書は3ヶ月毎に更新する必要がありますので注意が必要です。
尚、同意書発行の場合は、医院では治療できない症状の場合が多い(6症例)。
1.神経痛
2.リュウマチ
3・頚腕症候群
4・五十肩
5.腰痛症
6.頚椎捻挫後遺症上記の店の内、価格的に安いのは整骨院ですが、力任せの場合があります。若い女性が通院している店は信用しやすいと言えるでしょう。柔整師も女性のほうがデリケートな施術が期待できますよ。
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Q10.鍼灸院に通うだけで肩こりを根本から治療することは可能でしょうか?Open or Close
改善はします。『完治』というのは個人差もありますし、各々ライフスタイルが違うので難しいですが、QOL(生活の質)は上がると言えるでしょう。また、お家でケアされると、より改善、完治につながると思います。
ちなみに・・・、医師以外は「治す」ということばは使用不可です。
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Q11.鍼に通う人の中で肩こりが原因の人と腰痛が原因の人ではどちらの方が多いでしょうか?Open or Close
その治療院・サロンによって得意とする疾患が違うので鍼に通う人の割合を肩こりか腰痛かで分けるのは難しいです。
現在、私が勤めている病院では半々、膝を含めてだと6割ぐらい。あとは骨折、捻挫などの外傷かと。整形外科勤務なので・・。
でも、私が診ている患者さんは肩こり、腰痛の方もいらっしゃいますが、女性疾患や耳鳴り、美容目的で通院している方もいます。
肩こり等で通院して、鍼灸院の診療分野を知って、美容まで広がるということがよくあります。尚、円形脱毛症も鍼灸院の範囲となっています。
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Q12.鍼はどれぐらいの期間どんなペースで通い続ける必要があるのでしょうか?Open or Close
理想のペースは週1から10日ぐらいで十分です。ただ、その人の自助努力によって通院するペースも期間も変わってくることになります。尚、週2回や毎日通院しても問題はありません。
円形脱毛症などに関しては短期集中治療が理想なので、また別の問題となります。
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Q13.鍼を受ける人はどんな問題を抱えている人が多いのでしょうか?Open or Close
病院をハシゴして鍼にたどり着く方が比較的多い気がします。そのためか、精神的に落ちている?ふさぎ込んでいる?方もいらっしゃいます。肩こりや頭痛でやる気が落ちる場合があるからです。
また、怪我と違って他人にはわからない症状、痛みなので、そういう風になってもおかしくないと思います。
しかし、自身の健康維持やQOL維持、向上の為リフレッシュしにいらっしゃったり、月1の贅沢、ご褒美として鍼灸やマッサージを受ける方ももちろんいます。
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Q14.鍼は危険というイメージを持っている人は多いが、実際のところ鍼を受けるリスクは何があるのでしょうか?Open or Close
リスクとしては消毒など衛生面のリスクがありました。現在はほとんどの鍼灸院でディスポータブル(使い捨て)の針を使用していますので衛生面では問題ありません。
使い捨てではなく、針の継続使用の場合は滅菌装置が必ず設置してあります。使い捨ての針以外(銀製等)はあたりが柔らかい(個人専用で購入してもらう)という理由で使用することがあります。
尚、使い捨てはステンレス製です。ただ、銀製も使い続けると摩耗してきますので、長くは使い続けることはできません。
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Q15.鍼治療ならではのメリットデメリットは何がありますか?Open or Close
デメリット:気胸のおそれがありますので、針を刺す深さは2~3センチまでの深さに針を刺します(ただ、2~3㎝刺す場合もあります。そして気胸がおこりうる体の部位も肩や肩甲骨の高さ辺りと限定されます)。
ただ、この気胸の可能性は鍼灸師にとって基本中の基本のため、ミスをすることはないし、常に肩の治療は緊張感を持って行っているため、基本的には心配するような問題ではありません。
人によっては、筋肉の表面をなぞるように刺すということも行います。
もし、万が一ですが、仮に肺に穴が開いたとしても、若い人の場合は脂肪が塞ぐ場合もありますので、それほど問題にならないことも多いです。
ただ、痛いというイメージがありますので、初めに鍼治療を受けるまでは抵抗感があるかもしれません。
メリット:自然治癒力を高めるというメリットがあります。鍼治療は、内側から元気になろうとする力を引き出します。鍼治療を行うと、半日から1日はだるい感じがありますが、それは治ろうとしている途中です。
針を刺すと血流が多くなり、かゆくなったり、針を刺した部分が赤くなったりしますが、効果があるという証拠です。
尚、自然治癒力が高まれば薬を飲まなくていい、という面もあります。
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Q16.鍼とお灸だとどちらの方の効果が高いのでしょうか?Open or Close
個人差があります。それに、多くの場合併用することもありますので、別のものではありません。両方必要です。
尚、妊婦の場合は注意が必要です。絶対っていう決まりではないですが、不妊は針治療で、妊娠後は灸とよく言われています。
ただ、妊婦さんも安定期に入ればマタニティのお灸治療も元気なべビちゃんが生まれるように施術を受けるのも良いと思います。
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Q17.こんな人は鍼治療するより病院に行った方がいい、という事例はありますか?(Ex.五十肩など)Open or Close
頭痛がひどく長期間続く症状がある患者さんは病院に行った方がいいでしょう。血管障害の可能性もあるので、診察を受けることをお勧めします。
尚、五十肩の場合、病院に行ったとしても、ヒアルロン酸注入、電気治療が行われることが殆どです。痛みは引いていくと思いますが、五十肩解消を目的とした体操(ex.アイロン体操)がありますので、お家で体操されることをお勧めします。
来院すると、おそらくお家での体操の指導をされると思います。
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Q18.新規で鍼灸院に来るお客さんはどのような理由の来院が一番多いのでしょうか?Open or Close
友達などからの紹介が多いです。鍼灸院を知る手段としては、大半が女性誌や雑誌、SNSも最近増加中です。鍼灸院によっては近所にビラ配りをしていることもあります。
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Q19.良い鍼灸院の見分け方などあるのでしょうか?Open or Close
紹介での来院がベースになっている上、鍼灸院の広告制限もありますので、見分けるのは難しいかもしれません。
(※広告制限とは、各鍼灸師、どういう治療が得意(内科症状、婦人科疾患、運動器疾患など・・)とかはありますが、看板やHP等に病院や医院のように内科鍼灸院や婦人科鍼灸院といった表記ができないのです。)ただ、美容が得意、など得意分野をアピールすることは可能ですので、自分の目的に合った分野が得意な鍼灸院を選ぶ、ということが大切です。
とはいえ、どの鍼灸師も一通りは勉強しているので、得意分野の記載がなくても相談していただければ対応することも可能です。
例えば、スポーツ鍼灸をメインとしている鍼灸院で肩こりや頭痛の相談をしていただいても、治療することもできます。
なので、もし今通院している鍼灸院があって違う症状で悩んでいれば相談してみてください。違うところに行くよりは愛称の良い鍼灸師に治療を受ける方が気持ち的に楽・・と思う方もいらっしゃるでしょうし・・。
また、その鍼灸院から他の鍼灸院等を紹介されることもあるでしょう。
鍼灸院でなくても、いつも通っている整形外科で湿布もらうついでに風邪薬を処方してもらうように。また他院に紹介状を書いてもらう・・そんなイメージをしていただければいいのかなと思います。
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Q20.アロマは肩こりに有効でしょうか?Open or Close
有効です。ただ、アロマはリラクゼーションが目的で、治療が目的ではありません。
鎮痛効果がある成分もありますので、上手に使うようにしましょう。
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Q21.肩こりや頭痛にいいアロマは何でしょうか?Open or Close
肩こりや頭痛には、ローズマリー、ラベンダー、ブラックペッパー、レモングラス、ペパーミントが有効です。すべて鎮痛作用がありますので、どれが肩こり、頭痛に・・・という決まりはありません。
ローズマリー、ペパーミントは頭脳明晰作用がありますので、特に頭がスッキリしないと訴える方には良いかと思います。
尚、どのアロマオイルも禁忌があるので使用時には気をつける必要があります。例えば・・・、
ローズマリー:高血圧、月経過多、てんかん体質や妊娠中(初・中期)の人
レモングラス:緑内障の人
ペパーミント:月経過多や妊娠中、授乳期の人
ブラックペッパー:多量使用すると腎臓を過度に刺激する場合があると言われている。上記4つは刺激が強いとされていますので、多量に用いるのはNGです。
ラベンダーは用途が広く禁忌も少ないので万能タイプですが、妊娠4ヶ月までは避けた方がbetterかと思います。
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Q22.肩こりや頭痛に悪影響なアロマは何でしょうか?Open or Close
血圧が低い、頭痛がある、などの場合はイランイランがダメなことがあります。イランイランは血圧を下げる効果があります(よってリラックス効果がある)。
また、グレープフルーツなど柑橘系を塗ったまま日光に当たるとしみになってしまうことがあります。
頭痛によりけりですが、お風呂に入って血流が増加して頭痛が増悪する偏頭痛であれば血流量を上げるブラックペッパーは避けた方が良いかと思われます。
※妊娠中など禁忌に当てはまらなければ、特に肩こりでは悪影響なものは思い当たりません。
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Q23.入浴時に使うと有効なアロマは何でしょうか?Open or Close
緊張性頭痛だと入浴はお家でできる有効な対処療法ですが、偏頭痛だとあまり長湯は辛いかと思われます。
お風呂でアロマオイルを使うのであれば30~50グラムの食塩にMAX5滴をよく混ぜて使うこと。ただし、レモンのアロマオイルを多めにしたら皮膚がピリピリ痛かった経験がありますので、注意が必要です。多ければ効果が上がるわけではありません。
偏頭痛だと湿布を作って首もとやおでこなどに置くのも有効です。洗面器にお水をはってアロマオイル3滴ほど垂らしてタオルを浸したタオルが湿布になります。
イメージとしては子供の頃風邪ひいた時に冷たい濡れタオルをおでこにのせてもらう感じです。そのタオルを首とか頭、おでこにのせても有効です。
暖かいお湯で温湿布を作って、肩こりや緊張性頭痛に対応しても◎。
ちなみに・・・、アロマオイルは小さなビンのボトルに入っていますが、逆さにしてゆっくり落ちてくるオイルが0.05ccと設定されているのでなかなかでてこない・・・・、だからといって、逆さのビンを振ってオイルを落とすのはNGです。
オイルは種類によってショウ液性(サラサラしてるもの)と粘液性(ドロっとしてるのも)があります。粘液性のものはなかなか落ちてこず、振りたくなるが我慢が必要です。
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Q24.市販されているアロマは値段が安いとあまり効果はないのでしょうか?Open or Close
安い場合は不純物が多く、体に吸収されたときに怖いところがあります。純度が高いと、値段も高い場合が多いです。
フランスでは薬剤として薬局で販売されるようなものですので、あまり安いものには注意が必要です。
※上記一問一答全部に言えることですが、必ずしも全員にあてはまることではないので参考程度に受け止めて頂ければと思います。