首に頸椎カラー、コルセットを巻いている人は重度の肩こり患者かもしれません。
頸椎カラーのイメージといえばムチウチでしょうか。肩こりとは全く関係がないように見えますが、あながちそうとも言い切れないのです。
ここでは病院で行われる肩こり治療の中で装具療法について紹介していきましょう。
安静第一の装具療法
装具療法を行う時というのは、慢性的な肩こりを放置してしまい、症状が悪化してしまって頸椎椎間板ヘルニアになってしまった場合などに行われます。
肩こりによる頸椎看板ヘルニアは『首のヘルニアになる』でも紹介していますのでそちらも読んでください。
肩こりが悪化して、頸椎間板ヘルニアになってしまった場合、治療法は保存治療か手術に限られてきます。しかし、手術は大変なリスクを伴いますので、出来れば保存治療によって症状をやわらげたいのです。
その時に頸椎カラーを装着し頸部を固定し、可能な限り首・肩を安静にすることを目指します。
装具療法は首・肩周辺の筋肉や骨にかかる負担を抑えて痛みを取り除き、正常な関節の動きができるように体の安定を作り出すという効果があります。
頸椎カラーは装具療法の優等生
装具療法で使用される頸椎カラーは、首の周囲にしっかりとフィットするように巻いて使用します。首の周囲に頸椎カラーがあることで頭部の重量を分散させることができ、ヘルニア等の頸部損傷が悪化することを防ぎます。
また、外傷患者の応急処置の際、頭部外傷があったり、頸部になんらかの支障をきたしていると考えられたり、後頸部痛を訴える場合でも使用されます。
頸椎間板ヘルニア手術を行った後でも頸椎の安定を目的に頸椎カラーを使用する場合があるなど、扱いが簡単で使用用途も広いのが頸椎カラーです。
頸椎カラーは保険適用外の医療器具で、症状や使用頻度に合わせて様々な種類があります。しかし、個人に合った代物でないと頸椎カラーの効果がないので、可能であればオーダーメイドの頸椎カラーを使用しましょう。
装具療法というのはどちらかというと肩こりを解消するというよりも、根本原因である頸椎椎間板ヘルニアを悪化させないということが目的です。
装具療法で少しずつ回復を図り、別の治療法を取り入れる準備をします。その後、肩こりの根本治療へと向かいます。道のりは長いので、整形外科の医師と相談してどのような装具療法を選ぶかを決めてください。