肩こりで苦しんでいる方というのは非常に多くおられます。特に最近では、なにかとパソコンを使うことが多くなりましたから、肩こりに悩む方というのが増えてきているのです。
では、そもそも「コリ」とは何なのでしょうか??
例えば、ずっと動いていて疲労がたまる場合、逆にずっと同じ姿勢のままで過ごし続けることで筋肉が緊張してしまう場合―――、概ね以上のような要因で血管やリンパ管が収縮、圧迫されてしまい、血液やリンパ液の流れが滞ってしまうことで筋肉の中に疲労物質がたまります。
このような状態のことを「コリ」、特に肩の部分を「肩こり」と言います。簡単に説明してしまうと、筋肉が柔軟性を無くしてしまい硬くなっている状態のことをコリと言います。
では、なぜその状態のことをコリと言うのでしょうか?
「肩が重たいなぁ」、「硬いなぁ」、と思っているときに肩を触ってみてください。するとコリコリしているところがあるかと思います。「コリ」というのは、そのコリコリという表現からきているといわれています。
さらに「肩が凝る」という表現自体の起源をたどってみると、実は日本を代表する作家夏目漱石の造語だと言われているのです。
夏目漱石が、自身の小説である「門」の中で、「指で押してみると、首と肩の継ぎ目の少し背中へと寄った局部が、石のように凝っていた。」というふうに紹介したことが「肩が凝る」という表現の始まりだと言われています。
逆に言うと、それまで日本では肩こりの症状を表現する言葉が存在していなかったということになります。言葉どころか、そもそも日本人には「コリ」の自覚すらなかったようなのですが、「肩こり」という言葉が夏目漱石によって生み出されたことによって日本人が肩こりについて自覚しだした、と言われているのです。
もしかしたら、夏目漱石が「肩こり」という言葉を生み出さなければ、現代の日本人が肩こりに苦しめられることはなかったのかもしれませんね。
とはいえ、もうすでに「肩こり」という言葉がある以上、現代に生きる肩こりに悩める人々にとっては肩こりと戦っていく必要がありますので、肩こりを解消するための正しい知識を備えるようにしていきましょう。