ここでは血行と肩こりとの関係について紹介していきたいと思います。
その前に少しおさらいを――。
肩こりが起こる原因は、筋肉が緊張してくることにより血行が悪くなってしまい、そこに乳酸や老廃物がたまることで起こる。
かなり簡略しましたが、憶えていましたか??もしお忘れでしたら、「肩こりの原因」を読んでくださいね。
もし血液がサラサラですと、肩にたまった乳酸や老廃物を流してくれるのですが、もし血がドロドロですと、思うように乳酸や老廃物を流してくれず、血管が収縮しより一層血行が悪化してしまうという悪循環に陥り、肩こりがどんどんひどくなっていってしまいます。
ではそもそも血液がドロドロになるとは?
血液はもともとドロドロしやすい性質があるのですが、原因は、動物性脂肪や糖分の摂りすぎという可能性が高いでしょう(高血糖、高脂血症)。肉や甘味に目がない人は要注意ですね。
高血糖は赤血球の膜を厚くして、変形能力を低下させてしまいます。変形能力が低下すると赤血球は毛細血管を通り抜けることができず、血管を詰まらせる原因になります。さらに血漿に溶けているタンパク質も糖と結びつく事で血液の粘度を高めます。
また赤血球には「集合能」という赤血球同士集まりやすいという性質があり、他の赤血球とつながり始めます。お互いにつながりあった赤血球は、スムーズに流れることができません。
高脂血症とは血液中の中性脂肪やコレステロールが高い状態をいいます。この状態が続くと、白血球や血小板がくっつきやすくなってしまいます。また血管内に付着し血流を妨げるほか、血管の柔軟性をなくし動脈硬化の原因にもなるため、血液はどんどん流れにくくなります。
以上のような状態が続くと血液の粘性が増していき、そうなると、血がドロドロになりやすくなってしまいます。ドロドロ血液になると血行が悪くなりそれが肩こりの要因となるのです。
しかしドロドロの血液が人体に引き起す症状は肩こりだけではありません。むしろもっと重大な危険をはらんでいるのです。
それは日本人の死因を調べてみればよくわかります。日本人の死因は多い順に、ガン、心筋梗塞、脳卒中となっていますが、心筋梗塞と脳卒中はどちらも背景として血栓症が疑われます。血栓症になる要因の第一がドロドロの血液なのです。
すなわちドロドロの血液は命にかかわる可能性が非常に高くなっているということです。