ここでは緊張性頭痛について紹介していきましょう。
まず、今までも何度かお話ししてきていますが、緊張性頭痛は筋収縮性頭痛、とも言われています。これは、首筋から頭部にかけての筋肉が、様々な原因で緊張して硬くなることにより頭痛が起こることです。
原因として挙げられるのは、顎関節や頸椎の異常、それにうつ病や心身症(精神的に緊張した状態が続いており、不安や焦りの気持ちが強くある)、仕事が忙しく「ほっ」とする暇がない―――などです。また、眼精疲労がもとでも起きやすい頭痛です。そして、この緊張性頭痛は、片頭痛に比べてある程度お年を召した方に起こりやすいと言われています。
症状は、じわ~っとしたような痛みや、ド~ンとした重い痛みなんかを感じたり、午前中よりも、疲れが特に出てくる午後に痛みが強くなったりします。他にも、孫悟空の金輪をはめられて締め付けられている感じ、とも例えられるような耐え難い痛みや、こめかみや後頭部に締め付けられるような感覚を伴う場合があります。
そして、ほとんどの人の場合、ただ頭痛だけではなく、肩や首筋や背中のコリを持っているのです。この頭痛の厄介なところは、頭の左右両側に起こりやすく、さらに頭痛の持続時間が比較的長いということです。
ただ、片頭痛で見られるようなおう吐や、目の前がチカチカする、といったような症状はあまり見られません。とはいえ、この緊張性頭痛と片頭痛が併発している場合もありますので注意は必要です。
そして怖いことに、脳腫瘍などの脳疾患においても緊張性頭痛と似たような症状が現れる場合があるということです。頭痛が長引く、常に痛む側や部位が一定など経過に不審があるようでしたら一度病院で診察してみることをオススメしますよ。