ここでは肩と首の関係から肩こりの影響を紹介していきましょう。
肩がこっている人の多くは首のコリにも悩まされているということがあります。首のコリが原因で肩こりになるのか、肩こりが原因で首がこるようになるのかは人によって違います。ただ、首がこっていると肩こりにも多大な影響を与えることはあります。
ではなぜ、肩と首はお互いに影響を及ぼしあうのでしょうか。
肩と首は大小さまざまな同じ筋肉(肩甲挙筋、僧帽筋、三角筋、棘上筋、棘下筋など)でつながっていますので、肩の筋肉の疲労がそのまま首の筋肉へと伝わっていってしまうのです。特に、僧帽筋は酷使されるため疲労がたまりますので肩と首がこりやすくなります。
そして、体のいたるところに多大な影響を与える「首」は、肩と比べてより重大な病気につながっている場合が多いのです。
例えば、変形性頸椎症です。これは簡単に説明しますと、老化が原因で椎間板の弾力が失われ椎骨同士がぶつかると骨棘という骨の突起ができて、その骨棘が神経を圧迫するために起こる病気のことです。症状は、首(頸部)の痛みや肩のこりです。
首と肩がこっていると次のような病気になりやすく、重大な影響を招き悩まされることになります。
- 変形性頸椎症
- 頸椎椎間板ヘルニア
- 頸椎後縦靭帯骨化症:椎骨をつなぎ支えている後ろ側の靭帯が硬化して脊髄を圧迫しさまざまな神経障害を引き起こす病気
- 頸部脊柱管狭窄症:老齢により脊柱管が神経を圧迫し、痛みやしびれ等の神経障害症状がでる