いつも着ていた服がきつくなってきた、というダイエットを意識しはじめた人、それは肩こりが原因かもしれません。
ここでは、肩こり解消のために生活習慣を改善し、適正体重を維持する大切さを紹介していきましょう。
日本人はちょっと太って不健康
日本は欧米に比べて極端な肥満の人がおらず、肥満の基準が厳しいため肥満とされてしまう場合があります。基準が厳しくなっているのは、日本人が比較的小さなBMI値であっても糖尿病など肥満による生活習慣病にかかりやすい体質があるからです。
肥満による健康被害は生活習慣病が代表的ですが、なぜ、肩こりに影響を及ぼすのでしょうか。
肩こりになると太りやすくなる
肩がこる原因は、肩周辺の筋肉がこわばって血行不良になることです。血液の循環が悪くなると新陳代謝が出来ず、太ってしまうと言われています。そして、肥満になると血液がドロドロになってさらなる血行不良を招きます。
肥満はそれだけが原因ではないとはいえ、肩こりが肥満に繋がっているのは明白なのです。
また、肥満になるということは体中に余分な脂肪がついているということになります。
たとえば、のどに余分な脂肪がつくと、のど自体が狭くなります。起きているときは感じなくても、睡眠時にのど周辺の筋肉がゆるむと空気の通りが悪くなります。そうなると、「睡眠時無呼吸症候群」という症状になり、良質の睡眠がとれず、肩こりを悪化させます。
肥満と肩こりの最悪なカンケイ
肥満は、体重が増加するので体を支える背骨に大きな負荷をかけ、首、肩周辺の筋肉に疲労がたまりやすくなって、肩こりへと繋がります。
ドロドロ血液、血行不良、筋肉のこわばり、眠ってもたまり続ける疲労、新陳代謝の出来ない身体―――。最悪の場合、肥満と肩こりが影響を及ぼしあう悪循環に陥っている可能性もあるのです。
肩こりが体重増加を招いて肥満になり、肥満になると身体にさまざまな弊害を及ぼし、ひるがえって肩こりへ影響を与えるという悪循環を断ち切らなければなりません。そのためには、肥満を予防し適正体重になることを目指せばよいのです。
どんな肥満かを知る
肥満を予防するためには、BMI値(体重(kg)/身長(m)の二乗で求められる体格指数。22が標準値とされている)などの肥満度を把握し、自分がどのような分類(体型、脂肪の分布など)の肥満になっているかを明らかにしてから、適正体重を維持することを目指しましょう。
肩こり以外で肥満の主な原因は、過剰なエネルギー摂取量と運動不足です。しかし、日本人のエネルギー摂取量の平均値は近年ほとんど変わっていないのです。それでも、肥満の人が増えている理由は運動不足と食事の質にあるのではないかとされています。
答えはやっぱり運動と食事
ですから、肥満を予防・改善し適正体重を維持するためには食生活を見直し、運動で摂取したエネルギーを消費するのです。
そうすると、筋肉がつき、基礎代謝量が増え、体脂肪が燃えやすくなり、サラサラの血液になって血行が良くなります。筋肉がついて血行がよくなれば、肩こりの原因を退治出来るのです。
ただ、自己流のダイエットを行うときは決して無理な計画を立てないことです。
ダイエットの目的はあくまで健康的に体重を減らすことです。早急に結果を求めて極端なダイエット法で急激な体重減をしてしまうと健康を害しますので、必要に応じて、医師(内科、心療内科)、管理栄養士などの専門家のアドバイスを受けましょう。
そして適正体重を維持できる生活習慣へとシフトしていきましょう。