肩こりに効くサプリメントは天然由来の成分を使用しているものを選んでほしいと思います。これから紹介するサプリメントも天然由来で、ヨーロッパでは医薬品扱いになっているというスグレモノです。
ここでは、肩こりに効くサプリメントであるイチョウ葉エキスを紹介していきましょう。
古くから使われていたイチョウの薬理効能
イチョウの実であるギンナンは、日本や中国で古くから食用にされていた他、咳止めや下痢止めなどに使う民間治療薬として知られていました。
そのイチョウが医学界で注目され始めたのは、1960年ごろに植物に含まれるフラボノイドが血行を促進する効果をもつと判明したとことからです。
イチョウの青葉はフラボノイドを豊富に含有しており、ヨーロッパではイチョウの青葉からエキスを採取して薬品にするという研究が行われました。
そして、イチョウの葉にはフラボノイドのほかにギンコライドという物質が含有しており、それらのエキスをサプリメントや薬品にしたのが、イチョウ葉エキスなのです。
イチョウ葉エキス含有フラボノイドの効能
イチョウ葉エキスの主成分フラボノイドには次のような働きがあります。
○血管を丈夫で健全な状態にする
○さまざまな生活習慣病の原因となる危険因子である活性酸素・フリーラジカルの消去作用で血液の循環を正常化、サラサラ血液にする
○血小板凝集の阻害効果
○体内に侵入した細菌やかび、ウィルスなどの異物は炎症細胞と呼ばれる食細胞が食べ、溶かすために活性酸素を出します。その活性酸素が過剰に産生すると血管壁や臓器を傷めます。その炎症細胞が産生する活性酸素を抑制する作用があります
イチョウ葉エキス含有ギンコライドの効能
ギンコライドはイチョウ葉にしか含まれない特有の成分で、それが持つ働きが特異なため近年注目されている成分です。
○花粉症やアトピー、喘息などのアレルギー症状の発生を抑制する
○抗酸化作用(活性酸素を防ぐ)
○虚血状態(酸素が通わなくなる状態)に対する抵抗力を増強し予防する
○血小板の凝集を抑えて血栓を生成しづらくし脳梗塞や動脈硬化にならないよう予防する(PAF阻害作用)
イチョウ葉エキスの効能
イチョウ葉エキスには主成分フラボノイドとギンコライドのほかに20種類以上の成分を含有しています。よって、効能は多岐にわたります。
そのなかで末梢血管の障害を防ぐ、抗酸化作用による血行改善を持つことが肩こりに悩む人には嬉しい効能でしょう。
イチョウ葉エキスの注意点
イチョウは強力なアレルギー物質であるギンコール酸を含有しています。
イチョウ種子の外皮に多く含まれているものですが、葉にも0.1~1.0%含まれているとされます。そのため、イチョウ葉エキスからは可能な限りギンコール酸を除去する必要があります。
また、イチョウ葉エキスを健康食品等として安全に利用するために健康食品メーカーなどでつくる(財)日本健康・栄養食品協会が「フラボノイド類を24%以上、テルペノイド6%以上を含有し、ギンコール酸の含有量が5ppm以下」という自主基準を設けています。
そして、薬との飲み合わせも問題になります。イチョウ葉エキスと解熱剤のアスピリンとの併用で目の前房部分の出血、ワルファリンという抗血栓薬との併用で脳内出血といった異常の報告例があるようなので、注意が必要です。
イチョウ葉エキスを適切に利用するためには、宣伝文句をうのみするのではなく、次の事を実行してください。
◆規格基準があり、その製品の品質に問題がなく、安全性がある程度把握できるものを利用すること(日本とヨーロッパでは製法が違う)
◆効果をあまりにも期待して過剰に摂取しないこと(ギンコール酸含有量にもよるが、アレルギー反応等、危険な症状を誘発する)
◆医薬品を用いた治療を行っている疾病のある人は、医薬品を用いた治療を優先させ、また医師・薬剤師と相談し助言を受けること
一般にイチョウ葉エキスの優れた効能は、医薬品品質であるイチョウ葉エキスによるものです。サプリメントや健康食品等の場合、信頼性が確実ではないので上記に挙げたことを必ず実行してください。
そして、イチョウ葉エキスの優れた効能を享受し肩こりの悩みから解放されましょう。